UUUM(ウーム)の事業内容
YouTuberのマネジメントを行う会社として、他に類を見ないビジネスモデルで急成長し、上場まで果たしたUUUM。ざっくりアドセンスの一部をユーチューバーからもらうシンプルなビジネスモデルと想像しますが、まさかここまで成長するとは、というのが正直なところですね。
動画投稿市場において、今のところYouTubeを脅かすような存在は出てきていないため、UUUMにとってもそれは安心材料で今のビジネスに集中できますね。
UUUMの売上高・収益
当社の売上高は13億(2015/5期)→32億(2016/5期)→70億(2017/5期)と爆発的に増加をしています。
営業利益ベースでも直近期で3億円近い黒字を確保してきています。大半の費用はユーチューバーに支払う広告収入の一部(正確には当社が広告収入の一部を受け取っているかたちですが)ですね。
プラットフォームは拡大、一方でライバルは不在か
当社の強みは、端的に著名なユーチューバーと契約し、そのマネジメントを一手に引き受けていることですね。
本来であれば芸能事務所のような大手プロダクションが参入をしやすい事業エリアだったと思いますが、そこが参入をする前に一気にシェアを取ってしまったと。
というか芸能事務所から見れば、Youtubeというプラットフォームもテレビを始めとする従来のマスメディアに比べれば重要なものではないという位置づけと考えていたでしょう。
ユーチューバー専属の事務所というのはUUUM(ウーム)の他にはなく、またすでに当社がHikakin、はじめしゃちょーを中心とした有名なユーチューバーを押さえてしまっており、これを覆すのは簡単ではないでしょう。
グーグル依存のビジネスモデル
一方で、当社の弱みを考えると、現在はYoutubeというプラットフォームに依存をしている(ユーチューバーに依存をしている)状況。
確かにマネジメント機能を有する事務所として、グーグルにとっては、個人のユーチューバーよりは強い契約相手となりますが、それでも一取引先という域は出ることはなくグーグル側の決定に関与することができる規模ではありません(グーグルに関与できる企業なんてほぼありませんが)。
DeNAが引き起こしたWelq問題で、医療系のキーワードに関する記事はグーグルの一存で大きく順位が変更となりました。何か大きな社会問題がYouTubeで起こった際には類似のことが起こる可能性も大いにあり得ると考えられます。
例えば、大食いの動画はYouTube上に山のようにありますが、食料を無駄にしているという批判が巻き起こり、一斉に動画を削除させられる等。
そんな「万が一」のリスクが大きいビジネスではあり、次なる柱を作る必要がどこかのタイミングでは出てくるのではないでしょうか。もちろんそれは今ではなく、まだまだ収益を伸ばしていく、視聴回数を増やしていくというのが目下の当社の目標であり、正しい方向性だと思います。