為末選手の「諦める力」が適切すぎたので、諦めず頑張りたい

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「諦める力」の言ってることが適切すぎ

昔買った元陸上選手の為末大選手の著書「諦める力」をKindle開いて偶然目に入ったので、久々に読んでみた。前回読んだのがいつだか覚えていないけれど、今読んでみると、非常にインパクトを受けた。

簡単に内容をまとめると次の通り。

 

元々は陸上競技の中で最も競争が激しい100mで活躍をしていたが、身体的な限界もあり、高校生のときに監督の勧めもあり400mへ転身。それまでは100mで世界を目指すことを目標にしていた為末選手にとって大きな転機だった。

最初は強い葛藤もあったが徐々に受け入れることが出来るようになっていた。あくまで勝つこと(メダルを目指すこと)にこだわることが重要だと気づいた。転身を通じて、努力しても叶わないものがあることを実感。だから、目的に対して適切な手段を選んで努力することが大事。

自分に適していない集団を選択している場合には、ダラダラと引っ張るのではなく、辞めるという判断を適切なタイミングで行うことが重要。

 

為末選手のようなスポーツ選手に対してのみのメッセージではなく、あくまでも一般論として書かれているので、一般的な社会人にとっても示唆の多い本だと思う。もちろん、為末選手と同じ環境にいて、オリンピックを目指しているようなトップアスリートの方にとってはもっと多く考えさせられるものをもらえるはず。

 

人生の可能性はそこまで大きくない

 

今この本を読んだ自分はちょうど30歳という人生の節目を迎えるタイミングで、自分の今後の人生の可能性をぼんやりと考えていた。

大学を卒業して社会人になった当初は何者でもなれるのではないかと感じていたが、そうではなく、結構平凡な人間であり、今後も平凡な人生を歩む可能性が相応に高いということを実感し始めていた。

 

そんな中で次の文章にハッとした。

 

 

 – あこがれの人は自分の延長線上にいるか?

人生は可能性を減らしていく過程でもある。年齢を重ねるごとになれるものや出来ることが絞り込まれていく。可能性がなくなっていくと聞くと抵抗感を示す人もいるけれど、何かに秀でるには能力の絞込が必須でどんな可能性もあるという状態は、なんにも特化出来ていない状態でもあるのだ。

 

今の憧れの人は、自分の延長線上にいないだろう。なんとなく努力を続けていたら、そうなれるのではと思っていたが、きっとあまりにも自分とはかけ離れている。年齢を重ねて、なれるものや出来ることがどんどんと絞り込まれていく中で、漠然と憧れるのではなく、もっと実現性の高い人を目指すべきなのかもしれない。

そんなことを自覚させられた気がする。

 

もちろん可能性が少ないから人生を諦めるというわけではなく、可能性が少ないからこそしっかりとゴールを見定めて、どのような手段を選択するかを考えて、努力を続けたいと思う。

 

 – 手段を諦めることと、目的を諦めることの違い

多くの人は、手段を諦めることが諦めだと思っている。だが、目的さえ諦めなければ、手段は変えてもいいのではないだろうか。

 

 – 「勝ちやすい」ところを見極める

僕は「自分が勝てる場所」をかなり意識した

 

あくまでも、ゴールはぶらさずに、目的を見定めて、適切な手段を選んで努力を続けたい。

 

不必要な努力はしないことの重要性

 

 

 

本の中で為末選手は「諦める」ということに対してネガティブになるべきではない、日本人は努力を美化する傾向にあり、努力で苦難を乗り越えて成果を出したというストーリーをことさら美談にすることが多いが、もっと諦めることを許容すべきだとも言われている。

これは2つのメッセージがあると思っており、一つは言われているとおり、自分が適切な集団を選べていないと判断したら早期に諦めることが、自身にとっても周りの目としても受け入れられるようになるべきだということ。

もう一つは、努力で苦難を乗り越えて成果を出したことはもちろん重要だが、努力を最小限に抑えつつ成果を最大化することの方がすごいということがもっと認められるべきだということ。

 

効率的にやって物事をスマートにこなすよりも、泥臭くひたむきに愚直に頑張ることの方が良いことと思われがちだが、同じ成果を出すならば、努力は少ない方が良い。インプットを最小にして、アウトプットを最大にするというのはあらゆることに通じるが、スポーツを始め、努力という言葉で曖昧になってしまうことがある。

勉強だろうが、仕事だろうが、いかに努力を減らせるかという点は重要な観点である。効率的にやることを考え抜く努力が重要とも言えるかもしれない。

 

最後は、少し本題からずれてしまったが、自分には無限の可能性はないと自覚をしながら、地に足をつけてまた頑張りたいと思う。

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