最近は個人的にめっきり使わなくなった楽天。単純な買い物であれば、アマゾンの使いやすさに圧倒されている気がします。
楽天離れにより、ネットショッピングにおいては学生の頃から愛用していた楽天カードも一切使わなくなりました。
個人的にはそんな元気のない楽天ですが、2017年1Qベースで売上・利益がどうなっているのか見てみたいと思います。
楽天の業績ハイライト
売上高、営業利益ベースは前年同期比で成長を遂げています。ハイライトにおいても、ECではなくやはり金融事業が大きく貢献している旨が読み取れますね。
インターネットセグメントの売上高が1490億円で営業利益が265億円、金融事業が780億円の売上高に対して、170億円。
売上高においては30%近く、営業利益については40%以上が金融事業になっている計算ですね。
Fintech(金融事業)の内訳
金融の大きな柱である楽天カード、楽天銀行、楽天証券。割合としては楽天カードが50%近くを占めています。
2期前から四半期ベースではほぼ右肩上がりで来ています。今回の直近四半期は落としてしまいましたが、楽天カードは非常に安定的なビジネスモデルですね。
毎年新入社員の方に勧誘義務が課せられるだけあり、年々楽天カードの会員数は右肩上がり。楽天ポイントが1ポイントでもある場合には、年会費無料で解約するインセンティブもないため、会員数は純増の一途を辿っています。
もちろん殆ど使わない層が一定数いる一方で、学生・新入社員など経済的な余裕がない人にとっては楽天カードは使い勝手が良いカードであることは間違いないので、そのまま使い続ける人も多いのでしょう。
次に楽天銀行。楽天銀行も2期前の2015年1Q以降、右肩上がりで成長しています。楽天銀行に限らず、まだまだ既存の銀行からネットバンクの成長余地はあると思いますし、新規講座の解説という点では楽天カードが大いに貢献してくれると考えられます。
ただし、個人的には、他のネット銀行と比較するとめちゃくちゃ使いづらいです。その上手数料もネット銀行の割に何かとかかることが多い。ので結局使わなくなりました。
表現は悪いですが、学生や新社会人と相性がいい銀行系のスーパーローン。こちらも着実に伸びている様子。
楽天銀行の大きな収益源は、グループ内の楽天など他の会社へのローンとこのスーパーローンの2つと考えています(楽天カードの審査は基本的に甘いので、焦げ付きも一定数あると思いますが)。
続いて、楽天証券。楽天証券はカードや銀行と比べると気により収益は変動しますね。これは市場環境によって株やFXの手数料が大きく変動するため、仕方ないのかと思います。
インターネット・EC事業
もう金融事業だけでお腹いっぱいになってきましたね。決算説明会の資料においても、金融事業から始まるということは、楽天自身ももはや自分たちは金融事業者だという自覚が強くなっているのかと勘ぐってしまいました。
ECについてはサクッと。流通総額自体はトレンドとしては右肩上がり。2016年4Qは買収を行った爽快ドラッグとケンコーコムが寄与しているのかと思われます。直近では落ちているものの、1Qから4Qに向けて取引量が増加するという季節要因が読み取れることを踏まえると、前年同期比で10%伸びているのは、流通総額だけを取れば堅調と言えるのではないでしょうか。
四半期業績推移。売上高は前年同期で大きく成長する一方で、営業利益は減少。買収した2社のれんの償却が影響しているかもしれません。