自分の仕事の見える化
時間が足りなくて、仕事を回しきれない。
そうなった時は仕事をどんどんと改善していくチャンスである。本当に自分のキャパを超えているケースもあると思うが、「どうしたらより効率的に仕事を進めて自分の時間を作れるのか」を非常に具体的なケースで考えることが出来る。
自分の時間を作るための最も簡単な方法は他の人の時間を借りることだ。営業でも企画でも経理でも、多くの職場ではアシスタントの方がいることが多いし、少し年齢や役職が上ならば部下がいることが一般的である。あるいはOJTの一環で新人の方が配属されているかもしれない。
そのような方の時間を借りて、自分の仕事を進めてもらうということをまずは考えたい。但し、他人に仕事を依頼するためには、どうやって自分の一連の仕事を切り分けるか、という問題がある。そのためにまずは自分の仕事のフローや詳細なスケジュールを見える化する必要がある。
マネジメントの練習にもつながる
このような見える化の作業は一見めんどくさいように思えるし、簡単な仕事であれば、その見える化の時間を取り他人に頼むよりは自分でやってしまったほうが早いと思うかもしれない。
でも、この自分の仕事の見える化は、普段どのような作業に時間を使い、事前に(無意識で)考えていた仕事の見積もりとずれはないかを確認することが出来る非常に良い機会である。
特に全体のプロセスや一連の作業が見えることで、「自分が本当に集中しなければいけないことは何か」が見えてくる。逆にこのプロセスの見える化が出来なければ、マネジメントの立場で、部下やチームを率いていくことは難しくなってしまう。自分の仕事のフローもわからなければ、他人の仕事のプロセスも管理することは不可能に近いはず。
だから、仕事が忙しく、時間が足りないというときは、どの部分は仕事を他人に頼めるかをまず考えてみたい。
また中には、アシスタントや部下などいなくてそんなことはできないという方もいるかもしれない。そんな方でも自分が一体何に時間を取られているのか、これ以上仕事を増やすことが出来ないのかを上司と相談するときにも「見える化」は役に立つ。
忙しくないときこそ「見える化」を
また重要なのは、忙しくないときでも常にこの自分の仕事の見える化は継続しておくことである。
なぜなら忙しくなるときは往々にして事前に予測は出来ず、一気に仕事が降ってきて気が付けばやらなければいけないことの波にのまれているということになる。この状態になってから時間を取って考えることは更に難しいので、時間があるときでも常に他人にお願いをしてしまったほうがよい仕事は何か、を考えておきたい。
むしろ仕事の流れ全体をどうしたら改善できるのかをゆっくりと時間を取って考えて、1を0.8にする方法ではなく、1を0.1に一気にもっていくプロセスそのものの改善を目指せないかを考えてみるのが良い。